不安という感情は悪なのか?中立な眼で見ることの大切さ

不安

将来が不安だ。
老後年金はもらえるのだろうか。
日本はどうなってしまうのだろうか。
30歳までに結婚できるかな。

人は何かしらの不安を抱えながら生きています。

不安なく生きられたらどれだけ幸せだろう
と考える人もいるかもしれません。

しかし人生には不安が付きものです。
「不安=悪」と捉えてしまうと生き辛さを感じてしまいます。

そもそも不安とは何なのか?
どうすれば上手く付き合うことができるのか。

本記事は
・不安を科学的、非科学的な観点から理解し
・中立な眼で捉えられるようにする
ことを目的とします。

科学的に見た不安

科学的に見ると不安は生命の危険です。

脳には死から逃れたいという生存本能がプログラムされており
それが脅かされると不安を感じます

例えばあなたが住んでいる地域の近くでそれなりの地震が起こったとします。

すると
「私たちの地域は大丈夫かな」「近いうちに大きな地震が起きるのでは」
と未来に対して不安を感じます。

すなわち不確実性に対して危険を感じている状態です。

身近な例では人から嫌われたくないという感情も同じです。
人から嫌われる⇒孤独になる⇒生命の危険というロジックが働くのです。

大げさだよと思われるかもしれませんが
これは人の脳が昔から変わっていないことが原因です。

大昔から人は集団を形式し狩りをする人、道具を作る人と役割を分担して
助け合いながら生きてきました。

その時代、集団から省かれることは死を意味したのです。
そして脳の構造は大きく変わっていないため、現代でも人は嫌われることを恐れるのです。
※現代では孤独になったから死ぬなんてことはありません

現代では不安はネガティブに捉えられがちですが
不安を感じるからこそ人は準備をしたり、問題を解消しようとします。

不安という感情は人間のDNAを現代まで繋いだのです。

補足

もっと科学的に見ると不安とは扁桃体の反応です。

私たちは目や耳を通して情報を脳に取り入れています。
そして脳の中にある扁桃体はその情報が生命の危機に繋がるかを無意識に判断します。

危険だと判断された場合「ヤバイかも…」という不安や恐怖の感情を発生させ
瞬時に戦う、逃げるといった行動を取らせるのです。

非科学的に見た不安

非科学的に見ると不安は思い込みです。

例えば明日、仕事で重要なプレゼンを控えているA、Bさんが居たとします。

Aさんは「上手く発表できるかな。失敗したらどうしよう。」
Bさんは「これだけ準備してきたから大丈夫。失敗したらそれは学びだ。」
と考えているとします。

同じ事実に対して解釈が異なる
これはモノの見方(=いわゆる思い込み)が違うからです。

Aさんは「自分には能力が無い、失敗とは悪いこと」
一方でBさんは「自分には能力がある、失敗しても大丈夫」
と思い込んでいます。

思い込みは無意識レベルで脳にインプットされており
それが私たちの思考、行動を作ります。
※無意識については過去記事を参照

言ってしまうと不安とは思い込みが作った幻想(=思考、解釈)なのです。

中立な眼で見ることの大切さ

ここまでの話をまとめます。

不安とは
科学的:生命の危険
非科学的:思い込み

そして重要なのは中立な眼で見るということです。

例えば他人から嫌われることを恐れている人が居るとします。

その人が心療内科で
「扁桃体が反応して生命が危険を感じているだけですよ。」
と診断されても納得しないでしょう。

また、ポジティブな友人に相談して
「周りは思った以上に気にしてないよ。」
とアドバイスされた所で問題は解決するでしょうか?

物事は何事も広い視野で見ることが大切です。

今回の例で行くと
私は不安を感じている。不安とは生命維持に必要な感情なんだ
しかし現代では嫌われた所で別グループに所属することもできると理解する。

また不安とは思い込みだと分かれば
自分は無意識に「嫌われるのは悪い」と思い込んでいた
と気付けるかもしれません。

大切なことは0か100では無く、様々な視点を持っておくこと。
そうすることで物事を柔軟に捉え、不安を軽減させることが出来るのです。

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