「ありのままの自分」を信じるということ

思い込み

何をやっても失敗する。
自分に自信が無い。
自分を肯定できず、否定してしまう。

「自分に自信を持ちなさい」
そう言われ自信をつけようとした。
けれど、状況は変わらない。

そして失敗すると「自分はダメだ」
とまた自己肯定感が下がってしまう。

そんな毎日、もう終わりにしませんか?

本記事では、自分を信じられない原因を理解し
「ありのままの自分」を信じるきっかけになることを目的とします。

なぜ自分を信じることが出来ないのか

そもそもですが
なぜあなたは自分を信じられないのでしょうか?

その原因は思い込みにあります。

思い込みとは
「私はダメな人間だ」「人に優しくしなさい」「貯金は大事」
といった無意識レベルの思考です。

私たちはこの世に生まれたとき
ホワイトボードのように真っ白な状態です。

しかし生きる過程で
繰り返して耳にしたり、体験した情報を
良くも悪くも無意識(潜在意識)に書き込んで行きます。

潜在意識への書き込みは3歳までに約80%
13歳までにはほぼ完了すると言われています。

当然ですが生まれたばかりの赤ちゃんが
「私なんて能力が無くて…」
と悩むことはありません。

要は幼少期の体験が
自分の思い込みに大きく影響しています。

例えば、幼少期に親から
「お前はダメな奴だな」と怒られ育ったり
繰り返し失敗経験をした人は無意識に
「自分は能力が無い」と思い込むようになります。

一方で
「あなたは何でもできる」と肯定され育ったり
繰り返し成功体験を積んできた人は
「自分には能力がある」と信じられるようになります。

これが自信がある/ない人が居る理由です。

※意識と無意識についての詳細は

自分を信じるということ

私たちの中にある悪い思い込みは
「私は能力が無い」と自分を否定してきます。

では思い込みを手放し
自分を信じるにはどうすればよいか?

具体的な方法を述べる前に
「自信」とは何かを説明します。

自信とは

自信を辞書で調べると

自分の価値・能力を信ずること。

とあります。

もう一段具体化して、信ずるとは

それを本当だと思い込む。正しいとして疑わない。

つまり自信とは「自分には価値があると思い込むこと」です。

同義語に自己肯定があります。
肯定とは

価値があると判断する

という意味ですから。

自己肯定とは「自分には価値があると判断する」ことです。
判断とはいわば思い込みです。

自分を信じるのに根拠は不要

よく自信には根拠や成功体験が必要といわれますがこれは誤りです。
前述したように自信は思い込みです。
そのため、何をどう信じるかはあなた次第なのです。

例えば
「旅行に行くと毎回晴れる。本当に運が良い」
と信じる人も居れば
「偏差値40→60まで来たけど、70じゃないと価値が無い」
と感じる人も居ます。

つまり根拠の有無は重要では無くどう思い込むかなのです。
ただし根拠が自信を強化することはあります。

詳細は過去記事をご参照下さい

自分を信じる方法(前提)

これまでの話をまとめます。
私たちは人生で繰り返し体験したことを
真実であるかのように思い込んでいく。

思い込みには良い悪いがあり
悪い思い込みを身に着けると「私はダメな人間」
と自分を信じられなくなる。

では自分を信じるにはどうすれば良いか?

答えはシンプルです。
これと逆のことをすればよいのです。
具体的な方法の前に二つ前提を説明します。

前提1:脳は強くイメージしたことを潜在意識に取り込む

私たちは脳が繰り返しイメージしたことを
潜在意識に書き込んでいきます。

例えば、子供の頃に人前で話す機会があった
緊張から汗がダラダラ。頭が真っ白になり顔が真っ赤に
結果として皆から馬鹿にされた。

大人になってからも反射的に人前を避けてしまう。
これは子供の頃に体験した強烈なイメージが
潜在意識に残っているからです。

要は脳があの時の辛い体験を避けようと
無意識レベルに働きかけているのです。

前提2:自己肯定の前に自己受容

大前提として自分を信じる前には受け入れること
いわゆる自己受容が必要です。

自己受容とは善悪の判断無く
「ありのままの自分を受け入れる」ことです。
私たちは問題を受け入れるからこそ解決することができます。

例えば成績不振を受容できている人は
「成績が悪い自分も自分。良くしたいので勉強を教えて下さい。」
と問題を自分事と捉え、前向きに改善しようとします。

一方で、拒絶してしまう人は
「私なんてダメ。勉強しても無駄なんだ。」と問題から目を背けたり
「まだ本気出してないだけ。」と過度に正当化してしまいます。

後者の状態では問題は解決に進みません。
まずは問題を受け入れ、向き合う姿勢が必要なのです。

※自己受容のやり方の詳細は

自分を信じる方法(実践)

では自分を信じるための
具体的な方法を二つ説明します。

イメージング

イメージングとは望む状況を頭の中に思い描くことです。

例えば、人前で話せるようになりたいのであれば
実際に皆の前で上手く話している姿をイメージします。

最初はリラックスした状態でぼんやりとしたイメージから始め
慣れて来たら具体的にイメージするのが効果的です。

会社の会議室で同僚、上司含め10人くらいの前で
新商品のプレゼンをしている。

私は堂々と説明をしており、聞き手は暖かい目で
頷いてくれているといったように
具体的でポジティブな情景をイメージします。

そんなもの意味が無いと反論されるかもしれませんが
イメージが実際の行動と同様の効果を示した研究があります。

1994年のバスケットボールのフリースロー研究

  • 研究内容: 被験者を3つのグループに分けました。
    • グループ1: 実際にフリースローの練習をする。
    • グループ2: 実際の練習をせず、フリースローを成功させるイメージを頭の中で繰り返す。
    • グループ3: 何も練習をしない。
  • 結果:
    • 実際の練習をしたグループ1は上達
    • 驚くべきことに、イメージトレーニングだけを行ったグループ2も
      グループ1に匹敵するほど上達
    • 何も練習をしなかったグループ3はほぼ変化なし

要は理想を繰り返しイメージすることで
脳はそれが本当だと錯覚していくのです。

アファメーション

アファメーションとは、英語で肯定を意味し
肯定的な言葉を繰り返し唱えることで
ポジティブなマインドを育てる手法です。

例えば
「私には能力がある。」
「私は運が良い。」
「私は出来る。」
と心で呟くor声に出します。

こちらもリラックスした状態で、抽象的な言葉から始め
慣れて来たら具体的な言葉で唱えるのが効果的です。

アファメーションを行う上で2点注意があります。

①否定形は使わない
例えば、成功したいのであれば
否定形の「失敗しない」では無く
肯定系の「成功する」と唱えましょう。

なぜなら潜在意識は否定形を認識できない
という性質があります。

そのため
「失敗しない」と唱えると「失敗する」
意識が取り込まれてしまうのです。

②時制は完了形
アファメーションは未来の望む情景を
まるでイマ既に手に入れたように声に出すことです。
そのため時制は未来では無く完了形です。

英語で説明すると
×:Spring will come.(未来系)
〇:Spring has come.(完了形)

未来系だと焦点が未来に当たってしまいます。
これは言い換えればイマはまだそれが
叶っていないということです。
(春はまだ来ておらず、今は冬)

潜在意識は赤ちゃんのように単純で論理的な思考が出来ません。
そのため未来系で唱えるとイマはまだ叶っていない
意識を取り込んでしまうのです。

一方で完了形は過去+現在です
上の例で行くと既に春が来てそれを感じているイメージです。

そのため成功したいのであれば
「私は今後、成功する。」ではなく
「私は成功した。」(既に成功しており、イマ幸せを感じているニュアンス)
と唱えます。

まとめ

イメージングもアファメーションも
良い意味で自分を騙し
思い込みを書き換えていく作業です。

私たちは繰り返して言われ、体験したネガティブな情報を
まるで真実かのように思い込んでいます。

逆に言えばポジティブな情報を繰り返し
イメージし、奥深くへ取り込んでいけば
大人になってからでも上書きすることが出来る。

つまり自分を信じていけるようになるのです。

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