私は大学3年生の時、世界中の人とコミュニケーションを取りたいという想いから
大学を休学し、6ヵ月間フィリピンで英語を学びました。
その際、通っていた語学学校の先生と話した一場面が今でも脳裏に残っています。
何気ない会話が私のモノの見方を大きく変えました。
本記事があなたの考えを少しでもプラスに導けば幸いです。
フィリピン人は貯金をしない
先生は女性で20代中盤
黒髪でフィリピン人では珍しく日焼けをしておらず、聡明な方
私はそんな先生と雑談するのが大好きでした。
その日は授業が早く終わり、いつものように雑談していました。
そしてふとお金の話になりこんな話を聞かせてくれたのです。
なんでもフィリピン人は貯金をしないとのこと。
給料が振り込まれるとすぐに全額引き出し、好きなように使う。
友人と飲んだり、趣味に没頭したり、家族のためにサービスをする。
そんな生活をしていると次の給料日前には手持ちが底を尽きそうになる。
けれど友人や家族の手を借りてなんとか食いつなぐ。
そして次の給料日、先月の行いを反省すること無く同じように散財する。
またお金が無くなって「ヤバイ!」となるが何だかんだ死なずに生きている。
その連続のようです。
当時の私は「老後の生活は大丈夫なの!?」と不思議に思ったのですが
国から少しばかりの年金が支給されるのと、子供達の助けで何とかなるということでした。
先生の言葉
そんな風に日本との違いに驚きを感じていたのですが
話の最後に先生から言われた言葉が今でも心に残っています。
それが
私たちフィリピン人は日本人に比べれば金銭的に豊かでは無いし、貧しい生活をしていると思う。
でも私たちは今を生きている感覚がある。
これまで沢山の日本人と接してきたけれど
あなた達は未来のことを考え過ぎて、今を生きているように思えない。
確かに将来のための勉強、老後の貯金も大事だけど
今を精一杯生きて楽しむことが何よりも大切なんじゃないかな。
幸せとは何か
その言葉を聞いた時、まるで心の中を覗かれた感覚になりました。
実際、フィリピンという国は発展途上で貧しい人も多かった。
物乞いをされたり、スラム街を見たこともありました。
そんな世界を通して無意識に
「日本人の方が幸せ」
というイメージを持っていたのです。
しかし目の前に座っている先生は
今この瞬間を噛み締め、充実した毎日を生きているように見えました。
そんな先生の姿がとても羨ましかった。
幸せにはお金が必要
将来のために勉強しなさい
今のうちに老後の資金を貯めておけ
これらは日本でよく正しいとされる価値観ですが、フィリピンでは違っていました。
いってしまえば思い込みだったのです。
幸せとは何か?
今この瞬間を噛み締めて生きているか。
そんなことを考えさせられたお話でした。
あなたにとって幸せとは何ですか?